睡眠・快適生活



      

     睡眠が必要なその訳は?




 現代日本人のおよそ5人に1人が、
    睡眠に関する何らかの不満や悩みを抱えていることがわかっています。



 睡眠は人生のおよそ3分の1を占める大切な時間です。
 十分な睡眠は精神衛生上良い効果があるだけでなく、
 人体の新陳代謝を促進します。

 忙しい現代人にとって、
 心身の健康を回復させるためにとても重要な役割を
 果たしています。
 しかし、不規則な生活や社会生活から受ける
 ストレスなどが原因で、
 睡眠に関する悩みを持っている人が増えています。

 慢性的な睡眠不足は、集中力や思考力の低下をはじめ
 社会生活に支障をきたしたり、重大な事故の原因ともなりえます。

 たかが睡眠不足と甘く考えてはいけません。

 わたしたち一人一人が体質や性格が違うように、
 睡眠スタイルも千差万別です。

 よって、当然ながら、すべての方に対して
 100%効果のある完璧な「快眠マニュアル」のようなものは
 存在しないのです。

 しかし、人体や睡眠のメカニズムを理解し、
 睡眠の基本的なルールさえしっかりとおさえておけば、
 自分自身に一番合った快眠法がきっと見つかるはずです。

 不眠や睡眠障害に悩む人が一人でも多く、
 健康的な快眠生活を取り戻していただけますように!



睡眠の役割

人はなぜ眠るのか、という根源的な質問に対して、
たったひとつの確定した答えはありません。
現在わかっているだけでも、睡眠にはたくさんの役割があります


■休息

単純に考えて、一日の心身の疲れを癒すために眠る、という考え方が一般的です。体と脳を休息させるために眠りは必要不可欠です。
よく眠ることによって大脳は休息すると同時にその機能を調整して、翌日朝から再び正常な指令を全身に送ることができます。
 
睡眠が不足すると、大脳が疲労を回復できず、感情のコントロールがきかなくなるなどの障害が出てきます。頭痛、全身のだるさ、集中力の欠如といった症状も出てきます。
睡眠中は体温が下がり血液の温度も下がります。この少し「冷たい」血液が脳の中を流れることにより「頭が冷やされる」ことになり、それが脳の疲労回復に役立ちます。

しかし、睡眠中の脳の活動は決して完全な休息状態ではありません。
一日のうちに吸収した膨大な情報を整理し、必要なものと不要なものに分類し、
必要なものについては
その情報を記憶として脳に記録しています。
睡眠中の脳は、活動レベルがゼロになるほど完全な休息になることはなく、場合によっては体が活動している昼間の脳よりも活動が活発なこともあります。
 
この分類・記録の作業が夢を見ることと関係していると言われています。夢を見ている比較的浅い眠り(レム睡眠)の時に、記憶を脳に記録する作業をしていると考えられているのです。


■成長ホルモン

寝る子は育つ、とよく言います。よく眠る子どもは大きく成長することを、昔の人は経験的に知っていたようです。
これにはしっかりとした科学的裏づけがあります。
 
人間は寝ている間に成長ホルモンを分泌します。成長ホルモンには細胞を再生・修復する新陳代謝の作用があり、特に眠りに落ちてからの最初の3時間程度の間に集中的に分泌されます。
 
小学生くらいの子どもは、一度眠りに落ちてしまうと、周囲がゆすっても叩いても起きないくらい深い眠りに入ります。まさにこの時に、子ども体内では成長ホルモンが活発に分泌されているのです。
 
成長ホルモンは子どもが大きく成長するために必要ですが、実は子どもだけでなく大人にも必要なものです。
成長ホルモンが不足すると、体内に老廃物が溜まってしまい、血管が詰まったり肌や頭皮が新しく生まれ変わらないなど様々な弊害が出てきます。
 
睡眠不足になると肌が荒れて化粧のりが悪くなるのは、多くの女性が経験から知っています。
質の高い睡眠をとることによって、たっぷりと成長ホルモンを分泌させて肌の新陳代謝を高めれば、朝起きたときの肌の調子がまったく違います。
 
眼の周りにクマができるのも、成長ホルモンの不足が原因です。


■免疫

風邪を引いたら寝るのが一番だ、とよく言いますが、これは睡眠の目的のひとつを適格に表しています。
人間は睡眠中に免疫力が高まり、病気を直そうという自然の力が働きます。
 
風邪っぽいなと感じた時は、少し長めの睡眠をたっぷりととれば、免疫力と自然治癒力が高まって、朝には治ってしまうでしょう。

逆に言うと、睡眠不足の時は体の免疫力が下がっていますから、風邪の菌に対する抵抗力が弱っていて、風邪を引きやすくなります。

■ストレス物質除去

眠っている間に脳内でつくられる睡眠物質は、神経細胞から発生する活性酸素を分解してくれます。
 
睡眠は神経細胞の機能を回復させると同時に、ストレスの原因ともなる有害物質を除去してくれるのです。



★金縛りは心霊現象ではありません



意識はハッキリしているのに、手足を動かそうと思ってもまったく体が言うことをきかない、といういわゆる金縛りの経験がある人は決して少数派ではありません。

中にはこれを心霊現象だとか幽霊のたたりや呪いだと考えて恐れる人がいますが、金縛りは決して心霊現象ではありません。

脳の動きが活発なのに、体の筋肉は活動を休止している睡眠状態をレム睡眠といいます。
 
このレム睡眠の時に何かのきっかけで目が覚めてしまうと、意識がハッキリしているのに思うように体が動かないことがあります。

筋肉が、だらっと弛緩した(ゆるんだ)状態であるために、「動け」と脳が指令を出しても筋肉には伝わらず、自分の意思ではまったく動かすことができないのです。

これが金縛りの正体で、睡眠医学では睡眠麻痺と呼ばれています。

時間的には長くても1~2分程度です。
焦る必要はまったくないので、特に気にせず体が動くようになるのを気楽に待ちましょう。
慣れてくると「ああ、また金縛りがきたな」と冷静に受け止めることができます。

通常であれば、眠りから目が覚めて覚醒状態となれば筋肉にも自然と力が入るようになり、思ったとおりに体を動かすことができます。

しかし不規則な生活や過度の肉体疲労、ストレスがたまった状態が続くと、覚醒するということと筋肉の動きがうまくかみ合わず、不整合を起こしてしまうことがあります。
 
霊が体の上に乗っかって重くて動けない心霊現象や、たたりのしわざではなく、原因は自分自身にあるのです。

金縛りは、眠りに落ちる直前や明け方に目覚めた時など、覚醒と睡眠のスイッチの切り替えがうまくいかなかった時に起きやすいようです。

睡眠のリズムが一定でない人、徹夜が続く人、昼夜交代勤務によって寝る時間が毎日違う人は、金縛りにかかりやすいタイプだといわれています。 

金縛りには特に男女差はないようですが、生活サイクル(睡眠サイクル)が不規則になりがちな若い人に起こりやすく、睡眠不足やストレスがたまってきた時に特に発生します。

思春期から青年期にかけて比較的発生しやすいようですが、中高年になってからや子どもでも経験する人もいます。

昼夜交代の勤務時や海外で時差ぼけになっている時も、金縛りになる条件が整っています。規則的な睡眠をこころがけ、一定の生活サイクルを取り戻せば、自然と金縛りはなくなるはずです。





★いびきのしくみ




 いびきはどのようにして起こるのでしょうか。
 人が眠っているとき、鼻の粘膜の毛細血管が広がることで、空気の通り道である上気道(じょうきどう)と呼ばれるノド周辺の気道が狭くなります。 
 さらに、睡眠中は筋肉が緩むために、舌がノドの奥のほうに落ちていきます。こうして、上気道が狭くなってしまい、そこを空気が通るとノドの粘膜が振動してしまい音を出します。
 これがいびきの正体です。

 いびきには良質のものと悪質がものがあります。睡眠中に呼吸が一時的に止まる状態がなければ良質なものなので特に心配する必要はありません。
 良質ないびきは原発性いびきと呼ばれ、音がうるさいという以外には特に問題はありません。
 睡眠中に呼吸停止が起こるようですと、悪質ないびきに分類され、なんらかの不調を体が訴えている警告だと言えるでしょう。

 いびきは睡眠中の呼吸が上手にできていない証拠とも言えますから、立派な睡眠障害の一つです。
 また、いびきをかく人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)という睡眠障害の一歩手前ですから、たかがいびきと甘く考えてはいけません






    ★人はなぜ夢を見るのか





脳は覚醒しているのに、体は休息モードに入っている睡眠のことをレム睡眠といい、夢を見るのはこのレム睡眠の時だと言われています。
 
レム睡眠は睡眠中に何度かにわけて発生し、合計すると一晩に2時間ほどになります。
 
つまり、覚えているかいないかは別にして、人は寝ている間に映画一本分くらいの夢を見ているものなのです。
 
夢を見るレム睡眠は、赤ちゃんがもっとも長く、年をとるにつれて短くなっていきます。

そもそも、人はなぜ夢を見るのでしょうか。「夢は欲求不満の表れだ」と言う人もいます。
 
ダイエット中に、焼肉を食べきれないくらいに食べて幸せいっぱいになる夢を見たり、何年も恋人がいない人が、理想的な相手とディズニーランドで楽しくデートをする夢を見たりします。
 
こうした夢は、その人の欲求不満がもとになって夢に表れたとも考えられます。

人間の心には、自分で意識できる部分(顕在意識)と、自分ではまったく意識していない部分(潜在意識)の二つがあります。
顕在意識では脳がストップをかけていた行動を、潜在意識の中では思い切って実行してしまった、というのが焼肉の夢の例です。
 
また、デートの夢の例では、普段から恋人がいなくて寂しいという気持ちを、プライドの高さや仕事の忙しさなどで普段は意識的に考えないようにしていても、心の奥底(潜在意識)ではやはり自分は寂しい、ということを夢という形で潜在意識が教えてくれています。
 
こうした欲求不満だけが夢を見る原因ではありません。人は日常生活を送っていく中で、多くの人と言葉をかわしたり、新聞、テレビ、雑誌などから膨大な情報を日々吸収しています。
 
潜在意識の中にある膨大な情報のうち一部が、何かのきっかけで夢に登場していると考えられています。

レム睡眠の時に夢を見ることによって、人間は一日に収集した膨大な情報を整理し、記憶として保存する必要があるものとないものに分類していると言われています。
 
睡眠時間が長くなると当然レム睡眠も長くなり、情報の整理に使える時間が長くなります。
 
ストレスの原因になるいやな出来事も、一晩寝るとスッキリするのは、レム睡眠の間に、そうした不愉快な情報は自分が楽しく生きていくには不要だ、と脳が判断して記憶に定着させないようにしているためと考えられます。





熟睡のためのパジャマ選び
 

 ぐっすり熟睡するためには、パジャマ選びはとても大切なポイントです。

■寝るときはパジャマで

パジャマに着替えるのが面倒だからと、部屋着として着ているスウェットやトレーナーのまま寝てしまう人がいます。寝るときにパジャマに着替えるのには、それなりの理由があるのです。

人は睡眠中にコップ1杯の汗をかきます。日中の活動中と違い、睡眠中は主に下半身から汗をかきます。

パジャマは睡眠中に体から出る水分を吸収し、ベッドの中の湿度を適度に保つことに役立っています。
 
スウェットなどの部屋着では、この水分を十分に吸収することができず、ベッドの中の湿度が上がりすぎて不快感を感じて、ぐっすり眠れません。

 
理想的なパジャマを選ぶポイントは、吸湿性や通気性が良く、睡眠中の寝返りなどの体の動きがあった際に、体がスムーズに動く程度の厚みであることです。
 
スウェットは生地が厚すぎるため、寝返りの際に抵抗が大きくなり、快適な睡眠をジャマしてしまいます。


■パジャマはゆったりサイズで
 
ゴムのしめつけがきついパジャマは、安眠できません。ウェストのゴムがきつすぎると、睡眠中の血流がスムーズにいかず、朝起きた時に足がむくんでしまうことがあります。

体よりもちょっと大き目のゆったりとしたパジャマで、リラックスすることが大切です。
 
デザインはとても魅力的だけどウェストのゴムがきつくて窮屈なパジャマよりも、デザインはあくまでシンプルで、とにかくリラックスできるものを選びましょう。


■パジャマに適した素材
 
綿:汗をよく吸って一年中使える。繰り返しの洗濯にも強く、丈夫で長持ちするし、使い込むうちに肌触りがよくなる。
 
 麻:高級だが、綿よりも睡眠に適している。特に夏や梅雨の時期は最適。
 
 絹:吸湿性、放湿性にすぐれている上に、抜群の肌触り


■パジャマは頻繁に洗濯を
 
睡眠中は起きているとき以上に新陳代謝が活発になります。パジャマには汗だけでなく、皮脂や垢などがたくさんついています。
 
特におしりと背中部分に汚れがたまりやすく、同じパジャマを着れば着るほど汚れはたまってしまいます。体から出るこうした汚れをもっともよく吸収してくれる素材は、綿がベストです。
 
一見それほど汚れているようには見えなくても、こまめに洗濯して清潔なパジャマを着ることが、ぐっすり熟睡するためにはとても大切です。


■しめつける下着はつけないで
 
女性の中には、体型を保つためと考えて、ブラジャーやガードルを身につけたまま眠る人がいますが、これは良い睡眠の妨げになります。
 
締め付けの強い下着をつけて体が圧迫を受けると、自分ではそれほど意識していなくても、心身ともにストレスを感じてしまいます。
 
昼間ずっと身につけているものですから、夜寝るときくらいはゆったりとしたラクな状態で寝るのが理想です。


■裸で寝ると熟睡できない
 
夏は暑いからと、裸で寝たり、パンツだけで寝てしまう人がいます。夏は特に、睡眠中に汗をたくさんかきます。パジャマを着ていないと、こうした水分が吸収されずに肌の表面に残ります。
 
この水分が蒸発する時に気化熱が奪われますから、体が冷えてしまい風邪をひく原因にもなります。





    ~熟睡のための枕選び~



ベッドや布団と並んで、ぐっすり熟睡するために大切な寝具の代表が枕です。自分に合った枕を使っているかどうかだけで、睡眠の満足度がまったく違います。

枕はぐっすり熟睡するためには、とても大切な寝具であるにもかかわらず、それほど真剣に選ばれていないようです。
自分に合った枕を使わないと、肩こりや不眠を引き起こすだけでなく、深刻ないびきや睡眠時無呼吸症候群の原因ともなりますから、自分のためだと思ってこだわりを持って枕を選びましょう。


■枕の高さが重要なポイント
 
朝起きたときに、首や肩に痛みや違和感を感じたり頭痛がする場合は、まくらの高さが自分に合っていない可能性があります。
 
また、肩の周辺にフトンとの間の空間ができてしまいスースーして寒い場合も、高さが合っていないかもしれません。

枕を選ぶ時に非常に重要なのは、その高さです。ちょうど良い枕の高さとは、仰向けに寝たときに顔が真上を向くのではなく、やや下向きになるのが目安です。
 
角度でいうと約5度くらい、軽くあごを引いたくらいが理想的と言われています。あまり枕が低いと、寝ている間に重力によって頭に血が上ってしまうため、ある程度の高さは必要なのです。

枕が高すぎると、後頭部が高くなりすぎて、あごが強く引けた状態になります。あごが不自然に引けた状態になると、首に余計な負担がかかり、
首や肩が痛くなる原因となります。
 
逆に枕が低すぎても首への負担は大きく、
血液の循環もうまくいかなくなることがあります。

人間は二足歩行をするようになってから、重い頭を支えるための工夫として、真横から見ると背骨は首から腰にかけて、ゆるやかなS字カーブを描いています。
 
横になって寝るときも、このS字カーブを保てるように頭を支えてくれる高さの枕が理想的です。

適度な弾力性があり、頭の重さや首のカーブに合わせて自然とへこむ低反発素材の枕は、枕のほうが人間の体に合わせてくれるため、心地よい熟睡のためには非常に効果的です。

眠りについてから朝目覚めるまでの間に、人は20回程度の寝返りをうちます。寝返りによって枕の中の素材がどちらかに偏ってしまうと適切な高さが保てないので、熟睡が持続しません。
 
また、寝返りのたびに枕から頭が落ちてしまっては困るので、横幅は60センチ程度、奥行きは40センチ程度は必要です。


■店頭で実際に寝て選ぶのがベスト
 
枕は他人が良いと言っても自分に合っているとは限りません。自分に合う枕の高さや種類を知るためには、実際に店頭で試してみる以外に方法がありません。
 
洋服と同じように「試着」をしてみて、納得できるものが見つかれば、それだけで快眠生活に一歩近づくことになりますから、面倒でも自分の枕について見直していただきたいと思います。

有名寝具店やデパートの枕売り場には、ピローフィッターと呼ばれる枕の専門家がいるところもあります。
 
ピローフィッターに首のカーブを正確に計測してもらって、自分にベストな枕を探してみるのもいいでしょう。
 
決して安いものではありませんが、毎日のことですし、ぐっすり熟睡できることを考えれば、長い目で見て高い買い物ではないはずです。





    リラックスしてアルファ波に切り替える



脳がどのような活動状態にあるかは、脳波を測定するとわかります。脳波はその周波数によってベータ、アルファ、シータ、デルタの4種類に分類されます。
 
睡眠中の脳波は眠りの段階によって異なります。
(ベータが覚醒、デルタが一番深い眠り)



■第1段階 浅眠期 うとうとして眠りかけている段階 シータ波 

■第2段階 軽眠期 眠っているが浅い眠り シータ波とアルファ波が混在

■第3段階 中等睡眠期 深い眠りに落ちていく段階 デルタ波

■第4段階 深睡眠期 最も深い眠りの段階 デルタ波




第3、第4段階は明確に区別することが難しく、セットで考えられる場合もあります。
成人の場合、疲労回復のためには第3、第4段階の深い眠りが最低でも2時間は必要と言われています。

人間が起きている時はベータ波という脳波が出ていますが、ゆったりリラックスしている時はこれがアルファ波に変わります。
つまり、気持ちよく眠りに入るためには、脳波をリラックスモードのアルファ波に切り替える必要があります。
人を興奮させる交感神経系の活動が低下し、人をリラックスさせる副交感神経系に主役を交代させることが、アルファ波に脳波を切り替えることと同じことです。

脳波をアルファ波に切り替えるためには、五感のうち視覚・聴覚・嗅覚を利用します。
つまり光・音・香りを工夫します。リビングや寝室の照明を白熱灯の間接照明に切り替えて落ち着いたムードを出したり、リラックスできる静かな音楽をかけたり、
アロマテラピーを利用してゆっくりとリラックスしましょう。心身ともにリラックスした状態となれば、脳波はアルファ波に変わり眠りにつく準備が整います。

一般に、人は一晩に20回前後寝返りをうつと言われています。

これは、ずっと同じ姿勢で寝ていると一点に体重の負担が集中してしまって疲労がたまってしまうために、無意識にその負担を分散させようとするからです。
寝たときと同じ姿勢で目が覚めて、自分は寝相がいいから寝返りはうっていないという人でも、実は夜中に無意識に寝返りをうっています。
シングルベッドが横幅90~100センチとなっているのは、この寝返りを計算にいれた設計です。

ダブルベッドでふたりで寝る場合、一人が寝返りをうつと、その動きが相手にも伝わってしまいます。
二人とも熟睡していれば問題ないかもしれませんが、どちらかが相手の寝返りが原因で熟睡できないということがよくあります。

こうした状況を避けるためには、ひとつのダブルベッドで二人が寝るのではなく、シングルベッドをふたつ並べるのがベストです。
寝返りをうってもその動きが伝わらないためお互い気になりませんし、どちらか片方がベッドに入る時間が遅くても、先に寝ている人を起こさないように
気にする必要もありません。

お互いの熟睡のためには、ダブルベッドは避けたほうが賢明です。






   単調な音の繰り返しが、眠気を誘う



寝ようとしているときに、大きな騒音がしたり、戸外で他人の話し声が聞こえると、ストレスとなってなかなか眠ることができなくなります。
このように、音は睡眠にとって非常に大きな影響を与えますが、心地よい音であれば、逆にスムーズな眠りを誘うことができることもあります。
こうした音を積極的に利用していくことで、自分の睡眠をうまくコントロールすることができます。


■単調な音の繰り返しが、眠気を誘う
 
何らかの一定のリズムで繰り返される単調な音は、睡眠の助けになるようです。
昔から子どもを寝かしつけるための子守歌は、単調なメロディーの繰り返しが多く刺激が少ないために、聞いている子どもにとっては刺激が少なく、安心するとともに退屈してきます。
 
この退屈が実はスムーズに脳を沈静化させ、眠りを誘う秘密なのです。
大人が穏かに眠りに落ちるためには、このメカニズムを使うとうまくいきます。たとえば、雨の音や時計のカチカチという音は、単調な音の典型的な例で入眠を促します。

波の音や雨の音を収録したリラックス用のCDも買うことができるので、こうしたCDを利用するのもとても有効な手段です。
こうしたCDは、いざ眠るぞ、となってから聞き始めるのではなく、睡眠に入る準備としてベッドに入る前のリラックスした状態の時から聞き始めると、
自然な眠気を誘うことができるようになります。

人はリラックスすると脳波がアルファ波に変わります。聴くだけでアルファ波が出てくるような心地よいヒーリング(癒し)系の音楽も、リラックスするためには効果的です。
 
小鳥のさえずり、虫が鳴く音、川のせせらぎの音、そよ風をイメージする音などいろいろな種類があります。
自分が一番気に入ってリラックスできるものが見つかれば、寝る前にその音を聴くことでスムーズに眠りに落ちていくことができるでしょう。
 
また、何十回も聞いて聞きなれた大好きな音楽は、聞きなれない新曲よりもなじみがあるため刺激が少なく、眠り用音楽としては適しています。


■音のマスキング効果とは
 
単調な音の繰り返しには雑音を相殺し、聞こえなくする作用もあります。
 
寝室の外を通る車の音など気になる雑音があっても、一定の単調なリズムの音があると騒音とうまく相殺しあって、いつの間にか雑音が聞こえなくなります。
 
降り続く雨や雪の音や、テレビやラジオのザーザーといった音(ホワイトノイズといいます)にはこうした作用があり、これを音のマスキング効果といいます。





人間に必要な睡眠時間は、性別、年齢、職業、体調などによって変化します。また、同じ人でも、常に一定というわけではありませんから、睡眠時間の標準的な基準など存在しません。

周りの人間関係で問題があったり、人生の方向性を見失うなど、心配ごとが尽きないときは、人は眠りへの欲求が高くなり、十分に眠ったとしても寝不足感があり、一日頭がすっきりしません。 これは俗に言う「現実逃避」という精神状態が原因だと考えられます。
 
あまり気の進まない仕事に行かなくてはいけないが、できれば行きたくない、といった後ろ向きな考えが無意識に眠りへと逃避させようとするのでしょう。

日々の生活が充実していて、人生をエンジョイしているときは、多少睡眠時間が短くてもそれほど苦になることはありません。時間的には短くても
ぐっすり寝たという満足感があり、目覚めもよく寝不足感もありません。

楽しいことがたくさんある、やりたいことがたくさんある、という生活を送っている人は、このように短くても充実した熟睡ライフを送ることができます。
 
ワクワクして、いつまでも寝ていられてない、という気持ちが意識的にも無意識的にも強くなり、それが短い睡眠時間でも睡眠不足を感じさせない原因になっていると
考えられます。


 みなさん!人生を楽しんで、密度の濃い睡眠をとりましょう!!!







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